親子で考える力を養いませんか?
家に帰ると3歳児と0歳児に翻弄されている編集Sです。
3歳になったばかりの上の子どもはすっかり口が達者になり、天邪鬼っぷりを発揮して妻に怒られまくっていますが、よくよく考えると「人間らしさ=相手の言っていることや要望を理解しつつも、その言葉に従わないこと」にこそあるのかもしれないなどということを最近は考えたりします。
というわけで(?)今回紹介するのは、2022年9月に刊行された私が編集した書籍『13歳からの考える練習』(マツダミヒロ)です。
書籍案内
本書は「魔法の質問」など、質問を活用したオリジナルメソッドを編み出し、数々の著書を出されている質問家・マツダミヒロ先生が、いろいろ大変なことが多い13歳(小学生から中学生になったばかりの年齢)に向けて、彼らが抱えがちなお悩みを「Q&Q方式」で答えていく一冊となっております。
この「Q&Q方式」というのが本書のキモです。
たとえば、
「取り柄がありません。どうやったら見つけられますか?」
という悩みに対して、マツダミヒロ先生は次のように言います。
「応援したい友だちはいる?」
これだけだとサッパリ意味がわからないと思いますが、とにかく、こんな感じで、13歳の子どもが抱きがちな具体的な悩み(クエスチョン)に対して、ミヒロ先生も質問(クエスチョン)を投げ返す「Q&Q方式」でこの本は出来上がっているのです。
なぜ、悩みに対して「質問」を投げ返すのか。
それは、悩みに対して「自分で考え、自分で解決する力」を子どもたちにつけてもらいたいからです。
学校の勉強では、あらゆる問題に「模範解答」が用意されていますが、人間関係の悩みを始め、私たちが実社会で直面する問題には正解がないことがほとんどです。
だから、子どもたちの悩みに「解答」を与えるのではなく、「質問」を投げかけることによって、これから先の人生で子どもたちが同じような問題に直面しても、自分の力で解決できる「考え方」を身につけてほしい……という意図が本書には込められています。
だから、この本のタイトルは『13歳からの考える練習』になっています。
これは私の勝手な考えですが、ミヒロ先生が編み出す「質問」は、それにどう答えるかは、じつはそんなに大事ではないのではないか、と思います。
それよりも、質問を受け、それに回答しようとすることで、自分の思考を俯瞰できる、客観視できることこそが質問の持つ大きなパワーなのではないでしょうか。
もちろんこの本、基本的には13歳の子どもたちに向けた内容になってはいますが、結局、悩み事の本質的な部分は大人になってもあまり変わらないと思いますので、大人の方が読んでもとっても大きな学びが得られるものと思います。
親子で読んでいただき、質問を通じて「考える力」を身につける助けに本書がなれば、編集者としてはたいへん幸いです。
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